初めて Shadowrocket を開くと、「買えばすぐつながる完成品」だと思いがちです。ストアで一度払い、アイコンもホーム画面にある。なのに一覧は空で、スイッチを入れても空振りする。アプリが壊れたのではありません。まったく別の2つの会計を、1つだと見なしただけです。
Shadowrocket は iOS / iPadOS 上のネットワーククライアントです。することは具体的です。渡されたノードやサブスクリプションを読み、システムに VPN 構成を求め、選んだ動き方で通信を転送する。住所は割り当てず、帯域は貸さず、プランの残り日数も知りません。買った瞬間に使える回線が自動で入ることもありません。ストアで検索し、照合すべき名前は、あくまで Shadowrocket です。似た名前は別物です。
つまりラジオ受信機であって、放送局ではありません。本体は正規版を買い、周波数は自分で合わせます。クライアントだけで使える回線がなければ、スイッチは空振りです。回線だけあって出所不明の殻を入れれば、リスクは反対側にあります。本サイトが説明するのはクライアント側だけです。サーバー、購読URL、招待コードは出しません。
ストアで買ったものは何か
App Store で払うのはソフトの使用権です。買い切りで、この端末のこの1本に付きます。アプリIDは 932747118。買い切りとは、開発者に毎月の「ソフト代」を払わなくてよい、という意味です。ノードが永遠に生きることでも、特定の回線サービスがこのアイコンに縛られることでもありません。
機種変更では、当時支払った Apple ID で購入を復元します。戻るのはアプリ本体です。サブスクリプションが一緒に出るかは、リンクを別に保存したか、事業者が新しい端末での取得を許すかによります。iCloud バックアップだけでは、VPN 構成とノード一覧が完全には戻らないことがあります。削除後、端末内の一覧は消えることがありますが、購読URLがメールや事業者の管理画面に残っていれば、入れ直し後にまた取り込めます。
ファミリー共有で家族に渡せるかは、その時点の Apple の規則と、このアプリが対応しているかによります。アプリを入れられても、回線は自動では移りません。それは別契約です。
回線の会計は誰が持つか
ノードは出口です。ホスト、ポート、パスワード、伝送方式。サブスクリプションは事業者が握るURLで、クライアントが定期的に取りに行き、一括でノード列を更新します。リンクを持つ人が、出口を変えられます。だから「つながるか」より先に出所を問います。掲示板やグループの出所不明な購読を貼った瞬間、出口はすでに他人の手にあります。
ノードの期限切れ、通信量の使い切り、台数超過は、クライアントからは全体が見えません。わかるのは、一覧が空か、その1本がハンドシェイクできるか、遅延がだいたいいくらか、までです。プランの復活、台数追加、ポート変更は、設定を渡した事業者に戻します。アプリ内で更新を連打しても、期限切れプランは蘇らず、リモート側の一覧から外されたノードも戻りません。
速度テストが緑でも、この1ホップが生きているだけで、ページが速い保証にはなりません。第三者の「速度測定アプリ」は端末全体の出口を測り、選んだ1本を通るとは限りません。1本を断罪する材料にはなりません。遅く感じたら、まずサブスクリプションを更新し、測ったばかりのノードに切り替え、それから設定を触ります。いきなり暗号を変えたり、ポートを乱変したり、MITM を同時に入れたりしないでください。
混ざったときに多い3つの誤認
- アプリはあるのにページが開かない:先にサブスクリプションとノードを見て、クライアントの再インストールを先にしない。再インストールが直すのはソフト側であり、リモート側の一覧が空なことやプラン停止は直せません。
- スイッチは点いているのに一部のサイトだけ開く:多くはモード、ルール、DNS であり、「正規版を買っていない」ではありません。いったんプロキシで確かめ、コンフィグに戻してルールを足します。
- スマホを替えたら全部消えた:戻ったのはアプリであり、回線ではありません。先に購入アカウントを取り戻し、次に購読URL、最後に VPN を再度許可します。
もっと見えにくい混同もあります。「ストアでもう一度買う」を回線の更新だと思うことです。クライアントに月額はありません。更新するのはサービスであり、もう1本の Shadowrocket ではありません。端末を替えて購入を復元できない場合を除きます。
手を動かす前に3つを揃える
正規アプリ、使える回線、システムの VPN 許可。どれが欠けても、画面に詳しくても通りません。許可は、同類アプリに iOS が用意する正規の入口です。初回接続で「VPN構成を追加」と出たら、Face ID かパスコードで確認します。許可は、通信を引き受けられる、という意味だけです。ノードがなければ、ページは良くなりません。「許可しない」を押したら、設定で古い構成を消し、アプリに戻ってスイッチを入れ直します。
本体の Wi-Fi やモバイル通信も通っている必要があります。先にダイレクトで確認します。ダイレクトでネットに出られないなら、クライアントを先に責めないでください。iOS 更新後、たまに再許可が必要です。そのときも、ノードのパラメータから触らないでください。
言葉の意味がまだ定まらなければ、先に用語を開きます。取り込み、ノード選択、3つのモード、層ごとの切り分けは使い方に沿ってください。購入、国・地域の切り替え、真偽の見分けはダウンロードへ。